ケース スタディ: モーリシャスに基盤をおく
自己勘定取引会社の例

TT® 企業ソリューション

TT のアーキテクチャーと配信モデルは、お客様の要望に対応できる解決策をすばやく簡単に確立できるように構成されています。弊社の拡張可能なオープン アーキテクチャーは、市場に新機能を早く提供できるだけでなく、あらゆる利用者に幅広く奥行きのあるエンド・ツー・エンド ソリューションを提供できます。以下に、自己勘定取引会社 (プロップファーム) が TT を採用することで独自の課題に対処できた例を紹介します。

状況と要望

モーリシャス諸島を本拠地としインドにサポート センターを置く自己勘定取引会社は、Tel Aviv と Montreal と 400 人以上の取引所参加者は複数の取引プラットフォームを使って、6大陸 20箇所以上の取引所にアクセスしていました。ロンドンにある彼らの清算会社は、インフラストラクチャーをホストし、自己勘定取引会社の顧客が使用している複数のプラットフォームを管理していました。

グループは毎年、150人から 200人の新規大卒者採用見込みのためのトレーニング プログラムを実施していました。新規採用見込みの参加者は、金融の基本をはじめ、先物や様々なアセット クラス、基本分析やテクニカル分析、リスク管理など広範囲に及ぶトレーニング プログラムを受けます。この中でも良い成績をおさめた人材のみがポジションを得て、シミュレーション取引に参加することを許可されます。

取引会社はより簡単に管理して展開できる上、性能を発揮できて信頼性のおける1つのプラットフォームを探していました。彼らはインドの Telco インフラストラクチャーを使用する上で課題を抱えていました。 さらに、彼らの数百人に及ぶユーザーは多様な取引スタイルをもっているので、トレーニング プログラムにも利用できるような、広範囲の強力な機能を必要としていました。最後に彼らの取引所参加者が、取引所や規制機関の規則に確実に準拠していることが重要でした。彼らは主に、スプーフィングなどの問題のある取引操作を識別するのに役立てるサーベイランス解決策や、セルフ マッチングを阻止できる解決策を必要としていました。

解決策と利点

Market Access
Data
Infrastructure

完全ホスト型取引ソリューション

弊社はこの自己勘定取引会社と FCM でホスティングをまったく必要としない、完全ホスト型ソリューションを提供することができました。TT プラットフォームは SaaS 配信モデルで実装されます。つまりソフトウェアのインストールはまったく必要ありません。弊社がバックエンドですべてのバージョン アップグレードを行うので、ユーザーはログインするたびに常に最新のバージョンでの利用となります。 TT は、世界中に設置したコロケーション及び近接ベースのデータ センターで展開されていて、自己勘定取引会社が必要とするすべての取引所も含め、世界中にある主要な取引所への低遅延アクセスを提供しています。データ センターは冗長性のある超低遅延パスで接続されていて、取引会社が必要とする高性能と可用性を提供しています。ユーザーはどこからでも接続できて、どのデータ センターでもサーバーサイドの執行ツールを活用できます。

Infrastructure

顧客の接続

弊社はインドの各事業所からの主要データセンターと第二データセンターへの、専用の帯域幅接続をお客様に提供することができました。ただし、帯域幅の限度に関する懸念がありました。弊社は TT Price Proxyという接続の解決策を設計しました。TT Price Proxy は、各ユーザーが各自の接続を確立して他のユーザーと同じマーケット データに加入する代わりに、基本的に事業所の1ユーザーが銘柄のマーケット データの購読に加入して、他のユーザーと同じデータを共有することができます。 既定で TT ではネットワークへの低遅延接続を検出します。インドでは、この既定設定では全てのユーザーがシンガポールに接続します。多くのユーザーが西洋の取引所にも参加を希望しているので、この状況は理想的ではありません。弊社はこの会社と一緒に、西洋の取引所ユーザーのためにユーザー グループを作成しました。これにより、既定でシンガポールではなくロンドンに接続することができます。

Trade Execution
Algos
APIs

取引ツール

様々な取引所で数百人のユーザーが参加していて様々な取引所の参加スタイルを採用しているので、取引会社は広範囲にわたる強力な機能を必要としていました。TT では、マニュアル発注から遅延に敏感なスプレッド取引、完全自動執行まで、様々なユーザーのスタイルに対応した機能を提供しています。 弊社は何年も前に MD Trader® を設計しました。それは静的板情報の1クリック発注のための最も優れた手段として多くのユーザーに愛用されています。弊社はTT 注文タイプ一式を設計し、取引所参加者が非常に柔軟性をもって取引操作を自動化できるようにしました。またこれらの機能を強化するため取引会社と直接関わりました。Autospreader® では、スプレッド ユーザーがスプレッド執行を完全に自動化して、取引所で利用可能な価格よりも良好なスプレッド価格を達成できるようにします。またADL® では、プログラマーでないユーザーでも、ビジュアル プログラミングの使用を通じて自動ストラテジーを開発できる機能を提供しています。TT .NET SDK と TT Core SDK では、プログラマーが独自の低遅延アプリケーションを作成できる機能を提供しています。会社の参加者はこれらの機能すべてを集合的に使用しています。

Data
Trade Execution

オプション分析

取引会社が TT にすべての利用ユーザーを移管した後、弊社は高度なオプション パッケージを開発しました。 このツールは、インフラストラクチャーに高額な投資を行う必要もなく、業界標準のオプション モデルを使って、アドオンの解決策で、インプライド ボラティリティや理論値、ギリシア指数を計算します。参加者は、計算に自動フィット ボラティリティ カーブを使用するか、独自の分析を適用できます。会社の多くのユーザーは弊社のオプション分析を使用しています。中にはオプションで参加するのに使用し、先物の取引操作を通知するのに使用する場合もあります。

Trade Execution
Risk Management

ポジション トランスファー

TT プラットフォームで利用可能なすべてのリスク制御ツールに加え、取引所の規定や様々な規制機関の規定に準拠するため、弊社は取引会社に解決策を開発しました。取引会社の大きな懸念点として、セルフマッチを回避することでした。弊社は会社のため、注文のクロス回避とためのツールとして、ポジション トランスファーなど、様々な方法を開発しました。会社の参加者がクロスする可能性のある注文を発注した場合、ポジション トランスファー (Position Transfer) がそれを検出し、取引所で注文を取消すように試み、内部で注文をマッチして、両方の注文に合成約定を作成します。この取引会社はポジション トランスファーを広範囲に利用しています。セルフマッチ規則の準拠に加え、参加者はより良好な約定を受信して執行手数料を払うことなく、利益を拡大できています。

Surveillance

TT® Score

すべての取引所参加者や取引会社にとっての別の大きな懸念点として、スプーフィングなど問題のある取引操作で、会社が大きな罰金を被るだけでなく、懲役を課せられる可能性もあります。TT Score は、機械学習に基づいたパターン認識を使って、会社にとって最大の規制上のリスクとなり得る動作を認識するための、トレード サーベイランス ツールです。このツールは、実際の規制のケースとの類似点に基づいてすべての操作を測定することで、コンプライアンス社員がリスクを識別し、内容の優先決定を行い、問題のある取引所動作に対処できるようにします。TT Score は TT プラットフォームに統合されているので、会社にとってこの強力な解決策を有効化して導入することは非常に簡単でした。

Trade Execution

シミュレーション取引

管理者は、ユーザーがデモ取引や実動取引に参加できるように簡単にユーザーを有効化できます。そして2つの環境を簡単に切り替えることができます。個人は、取引所での参加に使用するものと同じライブ マーケット データを使用できます。弊社の強力なシミュレーション マッチング エンジンでは、全てのツールを利用するユーザーが現実的な体験ができて、またリスク管理者はトレーニング プログラムで利用ユーザの成績を追跡できるように設計されています。これが会社がトレーニング プログラムに必要としていたことでした。

Diagram

TT 企業ソリューション

弊社が様々なお客様に対して、全体的なエンド・ツー・エンドの企業ソリューションを展開している1つの例を、以上に紹介させて頂きました。会社の事業をさらに展開し、企業のワークフロー価値を最大限に生かして、費用を最適化するための方法について詳しく知って頂くには弊社の営業にお問い合わせください。